アレルゲン免疫療法とは
アレルゲン免疫療法はアレルギーの原因となるアレルゲンを少量から投与することで、体を徐々に慣らしてアレルギー症状を出にくくする治療法です。
原因となるアレルゲンを用いて行う治療法のため、まずは原因となるアレルゲンを確定する確定診断が重要となります。
治療自体は100年以上も前から行われている治療法であり、今まではアレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていましたが、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。
アレルゲンを投与することから、特に治療初期にはアレルギー反応がおこる可能性があり、まれにアナフィラキシーなど重篤な症状が発現する可能性があります。
治療推奨期間は3~5年と長期間におよびます。一般的に効果を数年で実感できた患者さまは8割程度と言われていますが、すべての患者さまに効果が期待できるわけではありません。
そのため1年間継続しても症状の変化がない場合は治療を継続するか相談します。
当クリニックでは初回時は問診、アレルギー採血検査(アレルゲン特異的IgE抗体検査)、鼻内所見の確認、合併症や内服薬の確認を行い、後日に検査結果を確認後、治療開始を決定します。
アレルギー採血検査について
当クリニックでは、血液検査で全体的なアレルギー反応の指数である血清総IgE値と、項目別の特異的IgE抗体を測定しています。
特異的IgE抗体については、原因物質であるアレルゲンを同時に39項目測定するVIEW-39と、200種類以上のアレルゲンから項目を選択し調べる検査があります。
アレルギーがあると医師が判断した場合のみ保険が適応され、費用は3割負担の場合VIEW-39だと約5,000円(税込)、項目選択の場合1項目あたり約400円(税込)、1度の検査で13項目までです。
13項目を超える場合、1項目追加につき当院では自費負担500円(税込)がかかります(その他、診察料、処方箋発行料などがかかります)。
特異的IgE抗体の値によって、0~6の7段階のクラスに分類し、クラス2~6がそのアレルゲンに陽性と判定します。
結果は約1週間で分かります。結果がわかっているか確実に知りたい方は事前にお電話いただけますと幸いです。
他院で検査を行った場合でも、その結果を元にアレルギー疾患の予防や治療など、今後の生活に役立つ情報などアドバイスできますのでお気軽にご相談ください。
治療対象者
- 成人及び5歳以上の小児で、スギ花粉またはダニが原因となるアレルギー性鼻炎の方
- 他の投薬治療で、十分な効果が得られない方や副作用で悩まされている方
- 将来的に妊娠を希望されている方(妊娠中に開始はできません)
治療を受けられない患者さま
- アレルゲンがスギ花粉またはダニではない方
- 本剤の投与によりショックを起こしたことのある方
- 重症の気管支喘息や心臓病をお持ちの方
- 悪性腫瘍、または免疫系に影響を及ぼす全身性疾患をお持ちの方
- 現在妊娠中で現在アレルゲン免疫療法を行っていない方
- など(詳しくは医師にご相談ください)
費用について
免疫舌下療法のみでの治療の場合、1月ごとに来院が必要となりますが、クリニックと薬局を合わせて月約1,800円(税込)(3割負担の場合)の窓口負担となります。
シダキュア(スギ花粉による季節性アレルギー治療)
季節性アレルギー性鼻炎治療のための薬剤です。スギ花粉の飛散していない時期から治療を始めます。
当クリニックでは一般的に花粉の飛散時期を外し、なおかつ治療効果を実感していただくため6~12月に開始を推奨しています。
ミティキュア/アシテア(ダニによる通年性アレルギー性鼻炎治療)
通年性アレルギー性鼻炎治療のための薬剤です。日本人の4人に1人が通年性アレルギー性鼻炎ともいわれています。その中でもハウスダストの大半を占めるダニが原因となっているアレルギー性鼻炎に有効な薬剤です。
服用法
1日1回、治療薬(舌下錠)を舌の下に置き、1分間保持した後、飲み込みます。その後5分間は、うがい、飲食を控えるようにしてください。(初回のみアレルギー反応や重篤なアナフィラキシー症状の確認や対応のため、救急科専門医、呼吸器専門医が在籍する当クリニックで行っていただきます。)
この治療は認定を受けた医師のみが行えます。服用前、及び服用後2時間は激しい運動、アルコール摂取、入浴などは避けてください。